SCALAストレージ 機器構成およびハードウェア仕様

SCALAは近年のストレージ環境に求められる諸問題を解決すべく設計されたクラスター型のスケーラブルストレージシステムです。POSIX準拠の並列ファイルシステム「SCALAfs」に、各種ソフトウェア技術からなるSCALAシステムは、ミッションクリティカルでデータ転送とI/Oパフォーマンスの高いあらゆる用途のデータストレージニーズに適合します。無停止でパフォーマンスと容量を増強・追加できるスケールアウトストレージならではの拡張性は、必要な転送性能と容量に合わせて必要なだけシステムを構成できます。初期導入コストと運用・管理の負担を軽減し、堅牢な完全リダンダント構成とともに見えないコストを削減します。

SCALAストレージの特長

  • 同一のネームスペースのまま容量を無停止で拡張可能
  • 自動ロードバランシング
  • 自動自己修復機能により障害を検知し、未然に防止
  • 144テラバイトから数百ペタバイトに拡張可能
  • 高い電力効率
  • 単一のwebGUIから監視・設定により、管理運用の負担を低減


ハードウェア構成

SCALAは下記のハードウェアで構成されます。

  • メタデータコントローラ (MDS)
  • インテリジェントストレージノード (iStore)
  • ネットワークスイッチ

メタデータコントローラ (MDS)

SCALAストレージには、最小構成で2台のメタデータコントローラが動作し、各iノードに記録されたデータの重要なデータを司ります。メタデータは複数のメタデータサーバーに分散され、リダンダント性を確保しています。メタデータコントローラはファイル数の増加やI/Oパフォーマンスのニーズ似あわせ、最大128台まで追加が可能です。

インテリジェントストレージノード (iStore)

SCALAストレージのデータの保存先となるインテリジェントストレージノード「iStore」は、最小3台のノードから構成されます。データは各ノードに分散して記録され、並列ファイルシステムにより、構成する各ハードウェアがボトルネックとなることなく、合計のパフォーマンスを得られる設計となっています。

ネットワークスイッチ

メタデータコントローラとストレージノードの相互の通信を確保するのが専用のネットワークスイッチです。アプリケーションサーバーに接続され、メタデータの更新や実際のデータの転送にも使用されます。SCALAストレージは標準的な10 GBase-TやSFP+接続のスイッチを24ポートおよび48ポート構成に用意するほか、Infinibandでの構成も可能です。


 ■ メタデータコントローラハードウェア仕様

占有ラックスペース : 1RU
CPU : Intel Xeon CPU / RAM : 64GB ECC
ネットワークポート : Dual 10G SFP+ 端子 または Dual 10GBASE-T ポート
システム管理ポート : IPMI ギガビットイーサネット端子(システム管理用)
メタデータストレージ : 240GB SSD x2, ミラーリング保護構成
電源 : 500W リダンダント電源 (変換効率94%以上・PLATINUM電源)
最小MDC数 : 2台


■ iStoreストレージノードハードウェア仕様 (2RUでのカスタマイズ構成例)

占有ラックスペース : 2RU
ドライブベイ数 : 12 SAS HDDベイ / CPU : Intel Xeon CPU / RAM : 64GB ECC
ネットワークポート :  Dual 10G SFP+ 端子 または Dual 10GBASE-T ポート / システム管理ポート : IPMI ギガビットイーサネット端子(システム管理用)
電源 : 920W リダンダント電源 (変換効率94%以上・PLATINUM電源)
最小ストレージノード数 : 3台


■ データネットワークスイッチハードウェア仕様

占有ラックスペース : 1RU
ネットワークポート構成:
[A構成] 48 x 10GBASE-T ポート / 4 x 40G QSFP+ ポート / 1Gigabit ポート x2
[B構成] 48 x 10G SFP+ ポート / 4 x 40G QSFP+ ポート / 1Gigabit ポート x2
[C構成] 24 x 10G SFP+ ポート
LAN スイッチング : Layer 3
電源 : [A構成 および B構成] : 400W ホットスワッパブル・リダンダント電源 (消費電力: 375W) / [C構成] : 300W ホットスワッパブル・リダンダント電源 (消費電力 : 175W)
スイッチ最小数… 1台