12章4 -トラブルシューティング- 接続に関するトラブルシューティング
この項では、P5クライアントとサーバー間の接続に関するトラブルシューティングについて解説します。事前に、動作中のホストからブラウザで接続できるかを、 次のURLにアクセスして確認してください。
http://127.0.0.1:8000/login
ブラウザから接続できず、エラーが表示された場合は、ローカル側の問題の可能性が高くなります。例えば、P5が起動していない場合や正常に開始できない場合などです。
12.4.1 ネットワークの接続が確立しない
2つのマシンからP5にローカル接続できる場合で、1台のマシンから他方にに接続できない場合は本項目を参照してください。最初に、1台のホストからpingコマンドをTerminalで入力し、リモートホストの応答を確認します。
接続先から、下記のような応答が返ってきます:
# suse:~ ping 192.168.234.24
PING 192.168.234.24 (192.168.234.24) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.234.24: icmp_seq=1 ttl=128 time=0.194 ms
64 bytes from 192.168.234.24: icmp_seq=2 ttl=128 time=0.187 ms
64 bytes from 192.168.234.24: icmp_seq=3 ttl=128 time=0.189 ms
対象のホストに接続できないと表示された場合、以下の内容を確認してください:
- 双方のホストが共にネットワークに接続されている
- ipアドレスの代わりにホスト名(サーバー名)を入力した場合、ホスト名からipアドレスを認識出きるよう確認してください。
- 2つのマシンの間に通信を妨げるファイアウォールが存在していないか。
- IPルーティングが正しく設定されているか確認してください。
- OSのドキュメントを参照して、これらの設定の変更を確認してください。
ping応答が得られたら、ブラウザを使ってリモートマシンに接続を試みます。
その後、リモートアドレスをブラウザに転送します。
もし、例えばリモートホストがIPアドレス 192.168.0.12にあったら、ブラウザへ次のURLを入力してください。
http://192.168.0.12:8000/login
もしリモートP5事例をログインマスクから送られてきたら、追加でクライアントとしてホストに接続すると良いでしょう。
ログインマスクからリモートを送られなかった場合(ローカルからはアクセス可能)、上記の内容を再確認してください。
12.4.2 接続不良 / 接続障害
2つのP5の間での接続は確認できるがブレイクダウンしてしまう場合、下記の確認をしてください:
- インターネットセキュリティ対策、ウイルス対策ソフトウェア及びhttpプロキシが2つのホストの間にあるか確認してください。P5は主な操作をhttpプロトコルで実行します。データ転送が実行されている際、プロトコルはブラウザに完全に対応していないため、セキュリティソフトウェアが反応してしまう可能性があります。その場合、セキュリティソフトウェアで、アクセスの例外許可を設定してください。
- 通信間のIPコンポーネントがバッファリングを起こしている可能性、すなわちスピードが異なるネットワークに関連している場合などがあげられます(VPNかインターネットでの転送)。上記の場合、P5サーバーでクライアント設定を開き、帯域設定で数値を変更します。100%以外の設定値を設定している場合は、転送速度の計測処理を必要とし、データ転送に遅延が発生するため、断続するコンポーネントのバッファリングに制約が発生します。
- ごくまれにクライアントで問題が発生した時に、パワーダウンやクラッシュなどのブレイクダウンが起こります。この場合はログを確認し、なぜクライアントが止まったのかを調べてください。
12.4.3 P5のネットワークポートとプロトコル
P5はシンプルなHTTPプロトコルを双方向の通信に利用しています。P5サーバーとクライアントやワークステーションなどのデータ通信の際、プロトコルは様々なパッケージにより拡張されます。デフォルトでP5はすべての通信にTCPポート8000を利用します。ファイアウォールの例外設定を行う場合は下記に留意してください。
- バックアップ、シンクロナイズ、アーカイブにおいては、P5サーバーはP5クライアントのポート8000で接続します。(TCPで使用される典型的なクライアント・サーバ型とは対照的です)
- Backup2Goでは、ワークステーションがサーバーポート8000に接続します。