3章3 システムリソースについて
導入するライセンスに応じて、P5はさまざまなシステムリソースの影響を受けます。本セクションではP5の運用に必要なすべてのシステムリソースについて解説します。ただし必要なCPU性能に関しては、システムの構成に応じて大きく左右されますので、本章での解説を省略しています。システムリソースへの負荷は、大量のリードライトI/O処理が発生するバックアップやシンクロナイズを実行する際に比較的重くなる傾向にあることに留意してください。
1. ディスク容量
バックアップには、P5に十分なディスクスペースが必要です。ミラーリングされたドライブや、RAIDなど冗長化されたファイルシステム上にインデックスエリアとプログラムを配置することを推奨します。冗長化されたファイルシステムを利用することで、ディスクの障害によるバックアップやリストアへの影響を減らすことができます。
インストールの際には、アプリケーションとインデックス用のディレクトリが生成されます。アプリケーションディレクトリはすべてのプログラムとライブラリ、そしてプロトコルが収容されるので、最小でも250MBの空き領域の確保を推奨します。インデックスディレクトリは設定ファイルやバックアップインデックスが収容されます。バックアップ対象のすべてのファイルやディレクトリに紐付いたインデックス情報が生成され、検索やリストアの実行に使用されます。必要なディスク空き容量はバックアップ対象のファイル数や、これらの情報がバックアップインデックスとして保持される期間に左右されます。通常では各ファイルおよびコピーされたファイルに対して1KBが必要です。この所要サイズはファイル名の長さやディレクトリ構造やその深さによっても左右されます。
2. バックアップ機器
P5がインストールされたシステムに接続された1台以上のドライブが必要です。利用するプラットフォーム用のドライバが存在するSCSI IIまたは III対応のほぼすべてのデータストレージ機器が利用可能です。
LTO、AIT、DLTやDATテープ機器も検証されています。また、P5はローカルハードディスク上のコンテナファイルの中にデータを保存することもできます。
3. メディアライブラリ (チェンジャー・ジュークボックス)
メディアライブラリやチェンジャーを利用して、より大量のデータを全自動でバックアップしたりアーカイブすることもできます。P5は各種オートメーション機器に幅広く対応しています。