6.2.5 バーチャルジュークボックスの作成
バーチャルジュークボックスはライブラリのディスクファイルなどを保持します。
これにより、RAIDシステムとディスクの管理を可能とします。例えば、ディスクをベースとしたボリュームを、
自動的にマウントやリサイクルする事ができます。ウィザードを通して、バーチャルジュークボックスの作成、
構成配置をする事ができます。またその際ウィザードによって、チェンジャーに関連する2つのバーチャルドライブが自動的に設定されます。
バーチャルテープライブラリは旧式なフォーマットなので、新しいプロジェクトではコンテナストレージの使用を推奨します。
情報を入力し適用をクリックして開始します:
ボリュームディレクトリ:
ディスクファイルのために使われるディレクトリです。P5はこのファイルにディレクトリを保存します。
P5が利用可能な:
P5が利用できるドライブスペースの範囲を指定します。
ストレージスペースへボリュームラベルを作成:
ジュークボックスがバックアップ、またはアーカイブに使用するかを決めます。
P5はボリュームプールを作成し、プール内にバーチャルテープを準備します。
「ラベルしない」を選択する事で、この項をスキップできます。
各バーチャルジュークボックスは容量別に標準レイアウトで作成されます。
標準では、10個のスロット(10個のバーチャルテープ)を最低2GBで作成します。
ジュークボックスを作成した後に、ライブラリのレイアウトを変更したい場合、テープをラベリングしない事を推奨します。
なぜなら、既存のバーチャルテープのサイズは再度ラベリングを実行しないかぎり、変更できないからです。
データを損失せずに、バーチャルジュークボックスサイズを変更するには、下記を参照ください:
-ジュークボックス内のスロットの数がバーチャルテープの数を上回るようにする。
-テープのサイズを増加する代わりに、より多くのスロットを追加する。
テープの容量を増加したところで、再度テープのラベリングを実行した後に増加するのであって、
その際にはテープ内の全てのデータが損失してしまいます。
6.2.6 取り外し可能なディスク(リムーバルディスク)ストレージの作成
ウィザードでリムーバルディスクを設定する事ができます。
全てのデバイスを自動的に検出されるウィザードを使用する事を推奨します。
しかしP5が全てのデバイスを自動的に確認せず、目的のデバイスが表示されない場合もあります。
その場合、手動で設定を行う必要があります。
ディスクドライブはP5でバーチャルテープライブラリまたは、リムーバルディスクとして設定できます。
リムーバブルディスクは一つのテープドライブのように、一つのデータストレージに書き込みます。
この方法はリムーバブルディスクのみでより大きなディスクアレイには対応していません。
リムーバブルディスクストレージはレガシーフォーマットで、RDXディスクカートリッジのように
交換を想定した外付けハードディスクに使用されます。
リムーバブルディスクをクリックして、リムーバブルディスクストレージの設定を行います。
フィールドへ入力し、「適用」をクリックします。
対象パス:
リムーバルディスクとして使用されるディレクトリを指します。P5はこのディレクトリにファイルを配置します。一般的にはこのパス(Windowsの場合ドライブレター)にリムーバルディスクがマウントされます。
メディア使用対象:
ドライブをバックアップに使用するかアーカイブに使用するかを決めます。
P5はボリュームプールを作成し、プール内で「バーチャルテープ」を用意します。
「後で指定する」を選択する事によってこの行程をスキップできます。
OSX,Linuxの場合、リムーバブルディスクはボリューム名にマウントされています。
複数のディスクを使用する場合、ディスクの名前構成を同じ物にします。
P5はこの構成でサイズの異なる複数のディスクに1TBまで対応する事ができます。
作成したリムーバブルディスクドライブの設定を編集します。
ボリュームディレクトリ:
リムーバルディスクとして使用されるディレクトリを指します。P5はこのディレクトリにファイルを配置します。一般的にはこのパス(Windowsの場合ドライブレター)にリムーバルディスクがマウントされます。
スクリプトのマウント:
外部のデバイスの使用前に、マウントするスクリプトを指定する事ができます。
スクリプトのマウント解除:
スクリプトのマウント解除はディスク使用後に、ディスクをマウント解除します。RXDドライブなどのエジェクトコマンドをサポートしているデバイスは、このスクリプトとエジェクトする事ができます。
与えられたパス(Windowsの場合ドライブレター)にマウントされた、マウントコマンドに使われるデバイスノードは、ホストのリブート後に変更してしまうかもしれません。
応用例:デバイスファイルとドライブ修正のアサイメントを維持する方法として、外部デバイスを同様に接続する方法があります。
「拡張オプション」で書き込みする際、データ圧縮有無を選択できます。デフォルトでデータ圧縮は有効になっています。P5はディスクドライブのZIP式の圧縮機能を利用します。
6.2.7 ストレージマネージャー:オプションメニュー
設定されている各デバイスにて、複数のオプションが存在します。
全てのオプションは画面下のギアメニュー(三)からアクセスできます。
6.2.7.1 ボリュームラベル作成...
このファンクションはテープやリムーバブルディスクメディアで使用可能です。
詳細は10章1メディアのラベリングを参照してください。
6.2.7.2 ジュークボックスインベントリ...
このファンクションはテープやリムーバブルディスクメディアで使用可能です。
P5がライブラリ内のメディアを自動的に管理するためには、例えば必要なメディアをドライブに移動するなど、
ライブラリのインベントリーを作成する必要があります。インベントリーを行う際、P5は各メディアに貼られたバーコード、
またはラベリング時にメディアに貼られたラベルを基に、ライブラリ内のボリュームとその位置を特定します。
P5は、データベース内の各チェンジャーのインベントリのコピーを保持します。
ライブラリ内のボリュームを必要とするP5のジョブ(バックアップ、アーカイブ、リストアなど)は、
データベースの情報を使用して、ボリュームを自動的にマウントまたはアンマウントします。
ライブラリからメディアを削除したり、オフサイトストレージやサイクルの交換のためにメディアを交換した場合、
その変更をP5に知らせるためにライブラリのインベントリを実行する必要があります。
デフォルトでは、ジュークボックスのすべてのスロットがインベントリウィンドウのスロット選択フィールドにリストアップされます。
必要なスロット範囲を選択することで、部分的なインベントリを作成することができます。
ユーザーやオペレーターは、メディアの手動交換後にP5データベースを更新するためのインベントリーを実行することを忘れることがよくあります。
このような場合、正しいインベントリに依存する操作は、指定されたスロットに予期されたメディアが見つからないため、失敗することになります。
P5では、ライブラリのデータベース・インベントリを更新するプロセスを自動化し、ジョブの予期せぬ終了を回避しています。
設定された種類(バーコードまたはマウント)のインベントリは、ライブラリに予期せぬ状況が検出された瞬間に実行されます。
そのため、P5はユーザーに代わって自動的なエラー回復を試みます。
6.2.7.3 ロード/アンロードスロット...
この操作はテープライブラリで使用します。
メディアライブラリやチェンジャーは概ね閉じたシステムです。
メディアの削除や移動を有効にするため、ライブラリにはメールスロットと言われるものがあります。
メールスロットを利用することで、ユーザーはライブラリーのドアを開けることなく、
ライブラリーのメディアを交換したり、取り出したりすることができます。
メールスロットからメディアをロード
メールスロットからのメディアは、選択されたターゲットスロットに搬送されます。
メディアにバーコードがない場合、またはライブラリにバーコードリーダーが装備されていない場合は、
チェックボックスInventory loaded mediaを選択して、ボリュームとライブラリのデータベースを更新する必要があります。
バーコードとバーコードリーダーがある場合、この操作は自動的に行われます。
メールスロットからメディアをアンロード
ソーススロット欄で選択されたメディアがメールスロットから取り出されます。
ボリュームデータベースはそれに応じて更新されます。
6.2.7.4 ボリュームのインポート...
インポートはテープドライブとリムーバブルディスクで使用します。
このオプションは、他のP5インストレーションを使用して書き込まれたP5ボリュームをデータベースにインポートするものです。
他のホストからインポートされたアーカイブ ボリュームには、別のインデックスが作成されます。
インポートされたバックアップ ボリュームは、バックアップ インデックスに別のセクションとして追加されます。
どちらの場合も、ボリュームは別のメディア プールに追加されます。
6.2.7.5 ジュークボックスのリセット
このオプションはテープライブラリで使用します。選択したライブラリをリセットします。
ライブラリーをリセットする前に、このライブラリーまたはそのドライブを使用しているジョブがないことを確認してください。
これらのジョブはリセットによって中断され、データの損失につながる可能性があります。