ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、コンサートの生放送にToolsOnAirのLiveCutを使用

-インジェストプロセスを合理化し、大幅な時間を節約-


輝かしい伝統と優れた芸術性で知られるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。近頃、同楽団はグラミー賞作曲家ウィントン・マルサリスの新曲「スウィ ング・シンフォニー」の発表にあたり、地元ベルリンから参加した170人の子供たちがリース・マーティンによる振付のダンスパフォーマンスを演じるなか、 サイモン・ラトル指揮のもと演奏を務めました。この模様はToolsOnAirの刷新的な放送スイート「just:」(ジャスト)シリーズのビデオイン ジェストソリューションで構成されたマルチカメラ撮影を使いHDでライブ収録されました。

bph楽団専属エンジニア兼ビデオグラファーのシュテファン・ヘルマン・ケルヒ氏は説明します。

ケルヒ氏 : 「ToolsOnAirのLiveCutとjust:in Multi(ジャストイン・マルチ)をTelestream社のPipeline HDと組み合わせて使った初めての制作となりましたが、結果はとても感銘を受けるものでした。ToolsOnAirの放送スイートは以前から耳にしてい て、関心を持っていました。ウイーンにToolsOnAir社を訪ねLiveCutの可能性に感動した我々は、ライブ放送に格好のソリューションになりえ ると感じました。ライブ制作に投入してみたいと考えていたところに「スウィング・シンフォニー」の公演は絶好の機会でした」

フルオーケストラにダンスを演じる170人の子供、各種パフォーマーと制作スタッフが多数集まり会場のスペースに制約があったため、制作機材は屋外の車両に設置せざるを得ませんでした。

ケルヒ氏 : 「普通なら、かなり複雑な仕事になったでしょう。ですからToolsOnAirのエンジニア2名がボルボで乗りつけるなり、ものの1時間で8カメラのHD 収録システムを組み上げたのには正直驚きました。ハードウェア機材はMPECブロードキャスト&プロダクション社が用意しました」

1080iHDのProResを使い、全編を通じて完全なサーバーベースで制作されました。「LiveCut」と「just:in Multi」により、すべてのカメラからの映像を使ってカットやフェードをかけたマルチカメラシーケンスをFinal Cutで組むことができました。すべての撮影素材ファイルはインジェストが進行している最中でも同時に編集素材として利用できます。

 

ケルヒ氏 : 「オーケストラのテレビ放送ともなれば、当然格段に高い品質水準を求められますが、ToolsOnAirのシステムは期待を裏切りませんでした。非常に高品質なコンテンツが得られました」

ケルヒ氏は、オーケストラの過密な公演スケジュールにとって、LiveCutがインジェストプロセスを合理化し、大幅な時間を節約できる点は何にも代えがたいとしています。

ケルヒ氏 : 「通常、年間30から35公演のコンサートの収録をHDでこなしますが、LiveCutを使えば、8台のカメラからインジェストされた映像のすべてに直ちにア クセスできます。これは通常のハードウェアベースのシステムとは桁違いの早さです。放送のあいだ、ディレクターは私の隣に座って、映像の収録と同時にマーカーを打つことができ、最終の編集作業を楽にしてくれました」

ケルヒ氏 :「ToolsOnAirはすごい。非常に即時性に優れる点にプロデューサーは大いに感じ入り、既に将来のプロジェクトへの投入を検討しています」
ケルヒ氏は結論づけます。