SealVerifyとSilverstackの技術背景について

 ● Pomfort シール (電子封印)について

Pomfort シール (電子封印)は、幅広く利用され、制作現場で実績を持つMHL規格のチェックサム方式を補完する目的で開発されました。現在ではPomfort Silverstackだけで生成できます。このPomfort シール (電子封印)を生成する際に、Silverstackはドライブ内のすべてのMHLファイルを参照する電子封印ファイル(.pfsl)を作成します。
Pomfortシールはこれらの情報をすべて保持するだけでなく、シール情報自身が改変されることも防いでいます。ドライブに対するデータへのいかなる変更・改変は、この電子封印を破壊してしまい、SealVerifyで改変されたことが判別できるようになります。

【※注意】ここで言う「封印」とは、ドライブ内のデータの暗号化とは関係ありません。 Pomfort Sealはデータのアクセスに関していかなる制限を追加するものではありません。したがって、データを暗号化によりロックしたり、アクセスをブロックするなど情報漏洩や流出への対策を目指した技術ではありません。


Sealed vs Unsealed

The following table will show you the advantages of a drive sealed with Silverstack:
      consistency     consistency + completeness


MHL only
(misc. copy tools)         YES             NO


MHL + Pomfort Seal
(Pomfort Silverstack)     YES             YES

 

MHLファイル単体では、ハッシュ値とファイル名の情報を持ちます。このハッシュ情報をもとに、元データにアクセスすることなく、受け取ったデータがオリジナルのものであるかを検証することができます。適切な検証ツールをつかってMHLファイルのリスト上にあるファイル自体が、ハッシュ値が生成された時点から改変されていない同一のものであるかを検証することができます。通常、MHLファイルはデータをコピーする際に生成されます。

1台のドライブに複数のフォルダが含まれている状態で、かつ複数次に分けてデータがコピーされるような状況(撮影現場で、カメラからの撮影データが収録メモリカードを使って数回にわたってオフロードされる場合など)では、MHLファイルが欠落しているフォルダ全体が含まれているようなときはベリファイが実行できません。つまり、MHLファイル単体では単一のファイルだけしかベリファイができず、ドライブ全体のデータ完全性を確認することができない事を意味します。

この問題を解決するために、Pomfort Seal(ポムフォート電子封印)はドライブ全体に存在するすべてのMHLファイルのリスト情報を保持します。ドライブ全体のファイルおよびMHLとさらにそのリスト情報を持つため、欠落したMHLファイルも簡単に検出することができます。つまり、Pomfort SealとMHLファイルの組み合わせは、データの一貫性だけでなく、データの受渡しのために使われるドライブ全体のデータ完全性を確認することができるのです。

Silverstackが電子封印処理を行う際には、ドライブの中でまだMHLファイルのリストに入っていないファイルを検索し検出します。これによりPomfort SealとMHLファイルの組み合わせが電子封印されたドライブのすべてのファイルとデータの完全性を確かにします。

Pomfort SealVerifyは無償で利用できる1ボタン操作の簡単な検証ツールです。Silverstackで電子封印したドライブを手軽に検証でき、データコピーが頻繁に行われるデジタルメディア制作ワークフローを通じて安心してデータを利用することができます。