10章 P5の日常の運用管理

本章では、P5を日常運用するにあたり、下記の2点について管理の流れを解説します。

  • バックアップのチェック
  • バックアップ機器とバックアップボリュームの管理

10章1 メディアのラベリング

バックアップは一般的にテープメディアなどのマスストレージメディアが使用されます。P5ではメディアをボリュームとして管理します。各メディアはボリュームとして管理するために事前にラベルを付与するラベリングをしておく必要があります。このラベリングとは、物理的にラベルをテープにメディアに貼り付け、対応するボリュームを管理データベースに登録する作業です。ラベルおよびボリュームにはさまざまな設定情報が保持されます。名前および通番付与された番号で各ボリュームに重複しないユニーク値や、メディアが属するプールなどの情報です。

次の手順でラベリングを行います:

  1. ウェブブラウザから管理者権限でP5にログインします。
    シングルドライブまたはメディアチェンジャーなど、使用するハードウェア機器によって適切なラベリングを管理エリアから行います。
  2. アーカイブまたはバックアップモジュールをトップメニューから選び、画面左のサイドメニューから以下を選択してください:
    (a) メディアチェンジャーの場合 : 「ストレージマネージャー」を選択します。
    (b) シングルテープドライブの場合 : 「スタンドアロンテープドライブ」を選択します。
  3. 画面下のメニューから”ラベル”を選択します。

    p5medhialabel


1つ以上のスロットを選択: / (Slot Range) : ジュークボックス内のスロットで、ラベルを付与する対象の先頭と末尾のスロットを指定します。

「プールを選択」 (Select a Pool): ボリュームを割り当てるプールを選択します。

データが存在するメディアの誤消去を防ぐためにデフォルトでは「ボリュームラベル作成をスキップ」は選択状態になっています。よってそのようなボリュームはスキップされます。代わりに”ボリュームを消去/再使用”を選択すると、ラベリングするデータで既にメディアにあるものを消去します。


10章2 ボリュームのマウント

P5がボリュームの読み書きをするにはボリュームがマウントされていなければなりません。P5は特定のボリュームまたはプールをメディアマネジャーから要求します。メディアライブラリが有効であれば、メディアマネジャーが自動的にボリュームをマウントします。有効なライブラリが無ければ、ユーザーが手動でボリュームをマウントする必要があります。またボリュームがライブラリの外に保管された場合、ライブラリの中に移動する必要があります。

P5にボリュームの位置を認証するため、ライブラリのインベントリをもう一度実行する必要があります。ボリュームが必要でなくなれば、アンマウントしてデバイスから取り外す事ができます。ライブラリの場合、自動的に取り外されます。


10章2.1 ボリュームのロードおよびアンロード

次の手順でボリュームのロードおよびアンロードを行います:

  1. ウェブブラウザから管理者権限でP5にログインします。
  2. トップメニューから「アーカイブ」または「バックアップ」を選択します。
  3. 画面左のサイドメニューから「ストレージマネジャー」を選択します。
  4. デバイスを選択し、ロード / アンロードを選択します

    p5loadunload

    ボリュームをロードする場合「ロード」を押します。
    ボリュームをアンロードする場合「アンロード」を押します。

 

10章3 ライブラリ内のボリュームの交換

P5はラベリングされたボリュームをデータベース化し、保存します。ライブラリにあるボリュームは、それぞれに対応したジュークボックスと位置関係情報を持ちます。ライブラリからボリュームを抜いたり、古いボリュームを導入したら、データベースのアップデートを行う必要があります。ボリュームはラベルを読み、ドライブにロードされるか、バーコードを読み、データベースと比較されます。バーコードインベントリのほうが高速です。
P5はライブラリのインベントリとチェンジャーの実際のインベントリとの差異を検出して自動的にライブラリのバーコードインベントリを実行します。バーコードインベントリはバーコードリーダーがある場合のみ実行されます。


10章3.1 ジュークボックスインベントリ

次の手順でジュークボックスインベントリを行います:

  1. ウェブブラウザから管理者権限でP5にログインします。
  2. トップメニューから「アーカイブ」もしくは「バックアップ」を選択します。
  3. 画面左の「ストレージマネージャを選択します。
  4. ジュークボックスを選択し、画面下のメニューから「インベントリ」を選択します。

    p5inventory


スロット範囲: 最初と最後のスロットを指定します。例として、ライブラリの中でインベントリを実行するメディアの範囲を指定します。

ボリュームデータベースの更新にバーコードを使用:P5にバーコードとデータベースを参照させ、有効なボリュームを特定します。ライブラリがバーコードリーダーに接続していなければ、インベントリを読むことはできません。

ボリュームデータベースの更新にメディアラベルを読み込む:P5に各ボリュームに書かれたラベルとデータベースを照合し、有効なボリュームを特定します。マウント検証には各ボリュームをロードする必要があり、時間がかかります。