2-02 LiveGrade  - 「CDLグレードモード」の使用例


cdl01

図1: CDL   LUTグレーディングパネル

「CDLグレーディングモード」は、幅広いワークフローに適合するASC-CDLコントロールを備えています。 CDLグレードはRec.709信号に使用できます。
その他の信号への対応に、3D LUTのインポート機能や、カスタムlog-to-video変換に3D LUTプリセットを備えています。
ログガンマやビデオガンマでCDLを利用するワークフローに対応できるように、「CDLアドバンストグレーディングモード」利用時では、LUT and CDLフィルタの処理順序を入れ替えることができます。

CDL and LUTグレーディングモードは次のカラーコントロールで構成されます。

ASC-CDL コントロール ノード:

RGB シャドウ・中間調・ハイライトカラーホイール

cdl02

図2: ASC-CDLカラーホイール

Import of 3D LUT ノー ドのインポート node: 

「CDLグレーディングモード」では3D LUTやCDLファイルのインポート、そしてASC-CDLファイルのエクスポートが行えます。

 3D LUT インポートオプション Import options 各チャンネルの平均化カーブ表示


図3: 3D LUT ノード


サチュレーションスライダーノード


図4: サチュレーションノード


活用ケース

グレーディングモードの「CDL Grade」モードでは、様々なカメラからのRec.709またはLogのSDIライブ信号で使用することができます。本項目ではカメラおよびワークフローの例を挙げます。

例A : Rec.709カメラでのCDLグレード支援

  • 構成環境 : LiveGradeへの入力フィードソース… カメラからのRec.709信号
  • フィルタリング : ビデオガンマのSDI信号に対し、ASC-CDLを適用
  • ワークフロー : ASC-CDL XMLファイルを出力し、ラッシュ試写(デイリー)システムやポスプロに受け渡す。

例B: 外部から渡された3D LUT ルックを使った現場での微調整

  • 構成環境 : LiveGradeへの入力フィードソース … カメラからの信号。 3D LUTパネルに事前に読み込まれた3D LUTは、カラリストやポスプロから提供されたデータを利用
  • フィルタリング : ASC-CDLコントロールを使ったルックの微調整や修正
  • ワークフロー : 現場で微調整をした3D LUTファイルを出力し、ラッシュ試写(デイリー)システムやポスプロに受け渡す。

例C: 1D LUTを使ったカスタムトーンマッピングの作成

  • 構成環境 : LiveGradeへの入力フィードソース … カメラからの信号
  • フィルタリング : カーブエディタ(curve editor)をつかった1D LUTの作成
  • ワークフロー : 3D LUTファイルとしてエクスポート

例D: Alexa Log-C 映像のCDLグレーディング (Log / ビデオ - ワークフロー)

  • 構成環境 : LiveGradeへの入力フィードソース… ARRI AlexaカメラからのLog-C信号 (ARRI Log-C to Rec.709 LUTをCDLグレードモードのLUTパネルに読み込み)
    ARRI LUT Creatorからの3D LUTは、常に"EE"バリアントを使用
    LUTおよび信号レベルについては、「リーガルレンジとエクステンデッドレンジ」を参照ください。
  • フィルタリング : フィルタパネルの序列に応じ、SDIからの入力信号に対してLog-CまたはビデオガンマにASC-CDLが適用されます。フィルターパネルの処理順序によっては、ASC-CDLをLog-CまたはビデオガンマのいずれにおいてもSDI信号に適用可能。
  • ワークフロー : ASC-CDL XMLファイルまたは単一の3D LUTに統合して出力し、ラッシュ試写(デイリー)システムやポスプロに受け渡す。

例E: ソニー S-Log収録のCDLによる支援 (log / video - ワークフロー)

  • 構成環境 : LiveGradeへの入力フィードソース… ソニーカメラ(PMW-F5/F55など)からのSLog 信号 … CDLグレードモードのLUTパネルにSony SLog to Rec.709 LUTを読み込みます。
  • フィルタリング : フィルタパネルの序列に応じ、SDIからの入力信号に対してSLogまたはビデオガンマにASC-CDLが適用されます。
  • ワークフロー : ASC-CDL XMLファイルのエクスポート または単一の3D LUTに統合して出力し、 ラッシュ試写(デイリー)システムやポスプロに受け渡す。